DXってなに? – 『「DX 推進指標」とそのガイダンス』から考える。 2021年1月23日 DXって最近よく聞くけどなに?? 様々な情報媒体で「DX」という文字を目にします。 けど「DXってなに?」「うちには関係ないや」「DXうちもやったほうがいいのかな?」と、よくわかっていない方が多いのではないでしょうか。 今回は経済産業省が出している≪「DX推進指標」とそのガイダンス≫を読み解き、今後の酒蔵像についてお話をしてまいります。 DXってなに?? <参考: 「DX 推進指標」における「DX」の定義>「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」 経済産業省の資料には、上記のように書いてあります。DXとは、「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略で、簡単に言うと「デジタルを利用した変革」という意味です。経済産業省の文章を簡単に説明すると、『ITを活用してビジネスに関わるすべてをより良くし、国内外で優位を築いて事業を続けられるようにしよう』ということになります。しかし、DXの定義は曖昧で、企業によって様々な定義が存在していると思います。ここで重要なのは、難しく考えすぎないこと。根本的な目的は「顧客に付加価値を与えること、お客様により喜んでもらうこと」であり、その手段としてITを活用しようという話です。 どの会社もDXを行っているの?? DX推進指標ではDXの成熟度レベルをレベル0~5の6段階で定義をしています。 <参照>経済産業省≪「DX 推進指標」とそのガイダンス≫ この表をもとに、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が2020年に「DX 推進指標 自己診断分析」を行っています。2020年に発表した「DX 推進指標 自己診断結果 分析レポート」によると、全企業における全指標の平均現在値は1.45となっています。 <参照>独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX 推進指標 自己診断結果 分析レポート」 小規模一般企業に関しては、全指標の平均現在地は0.74と、極めて低い数字になっています。「未着手」or「一部での散発的実施」の企業ばかりという現状なのです。 小さな酒蔵にもDXは必要?? 結論から言いますと、必要です。 DXを行うことで、下記のようなメリットがあります。①業務の効率化②消費者の変化に対応したビジネスができる③効果的な商品開発ができる など しかし、すぐにはできません!! DX研究者であるIMDのマイケル・ウェイド教授は、「全世界で取り組まれているデジタルトランスフォーメーションの95%は失敗に終わっている」と発表し、世界中に衝撃を与えました。正しいステップでDXを行わなければ、失敗する可能性が非常に高いのです。 第一のステップとしまして、「蔵元(経営者)がDXの意味を本質的に理解する」ことからスタートをしませんか? 次回は、DXを進めるためのステップについてお話ししようと思います。